2025/10/24 19:45
ホルニストのためのレシピ主宰の権左勇一です。
この場所に来る前、最初はnoteで7年前から「ホルニストのためのレシピ」と銘打ち、私が長年の指導現場や自身の経験から生み出してきた、課題直撃型の練習メニュー(レシピ)を公開してきました。
この場所に来る前、最初はnoteで7年前から「ホルニストのためのレシピ」と銘打ち、私が長年の指導現場や自身の経験から生み出してきた、課題直撃型の練習メニュー(レシピ)を公開してきました。
ありがたいことに、特に「Op.125 おしゃべリップスラー」をはじめとするいくつかのレシピは、既存の教則本とは全く異なるアプローチでありながら、多くの方から「長年の悩みが解決した」「ハイトーンが楽しみにさえなった」という、熱量の高いフィードバックをいただいています。
これは私自身の苦労や、レッスンにお越しくださっている方との対話の中で生まれた「理論」が、みなさんの抱える「感覚という名の呪い」を解き放つ力を持っていることの、何よりの証明でした。
しかしレシピを作ってきた私としては、この「レシピ」という仕組みが持つ、たったひとつの、しかし致命的なボトルネック(弱点)をずっと認識していました。
それは、「成果確認の場が、不安定である」という問題です。
「レシピでできても、曲に使えるのか?」という壁
レシピはいわば、「吹き方を再学習する」ためのもの。
そこではレシピとにらめっこしながら「舌はここで...」とか「息は常に...」と、意識的に身体をコントロールすることを求められます。
多くの方がレシピを通して「あ、できた!」とか「うまくいったかも」という瞬間的なブレイクスルーを体験します。しかしその新しい感覚を携えて、いざ普段練習している曲に戻った瞬間、こんな壁にぶつかります。
・曲になると結局いつものクセが顔を出す。
・吹き方ばかり気になって、音楽に集中できない。
・レシピでできたはずのことが、曲の中で再現できない。
これはある意味当然の帰結。
なぜならレシピは「意識的な反復」であり、音楽は「無意識的な表現」だからです。この二つの間には深い溝があります。
そしてこの溝を埋めるための「架け橋」がこれまで存在しませんでした。
このボトルネックをシステムで解決すること。
それこそが「ホルニストのためのレシピ」の次なるフェーズでした。
本日、その解決策となる新カテゴリの始動を発表します。
それが、「レシピ連動楽曲」です。
レシピを音楽に。第一弾「風が生まれるとき」
「レシピ連動楽曲」はその名の通り、特定のレシピで学んだテクニックを、そのまま音楽の中で定着させるために設計された、専用の楽曲群です。
レシピが「新しい身体の使い方」をインストールするものだとすれば、連動楽曲は「その新しい身体の使い方なしには演奏できない曲」です。
この記念すべき第一弾として、最も多くの反響をいただき、今もなおレッスンでも活躍している「Op.125 おしゃべリップスラー」と完全連動する楽曲をリリースします。
MW.125「風が生まれるとき -Op.125 おしゃべリップスラーのためのファンタジア-」
「オー→エー→イー」というシラブルによって舌の動きを最適化し、息のスピードをコントロールすることで、高音域への自然な跳躍を身につける。
このOp.125の核心的な要素を、そのままひとつの「音楽作品」として消化させました。
ホルンの譜面だけでなく、ホルンとピアノの楽譜、ピアノ演奏音源付きでのリリースです。
作曲依頼ではなく、共同設計
このプロジェクトを実現するため、私が信頼を置く作曲家であり、ユーフォニアム奏者でもある、石倉雄太氏に声をかけました。
しかしこれは単なる「作曲依頼」ではありません。
彼に伝えたのは「Op.125で練習した動きが、そのまま音楽としても美しいフレーズの中で現れるように曲を設計してほしい」というあまり聞いたことのない依頼でした。
石倉氏はホルンという楽器の特性と私の設計思想を理解し、Op.125を用いて演奏したときにこそ美しいフレーズを奏でることのできる「風が生まれるとき」を生み出してくれました。
この楽曲ではOP.125で反復した音の跳躍たちがいたるところに現れます。
レシピでは無味乾燥だったフレーズたちが、美しいピアノ演奏とともにホルンを吹くとき、それはもはや「練習」ではなく、音楽体験へと変わります。
あなたは、音楽にに身をゆだね心地よく演奏するだけなのです。
「練習」の概念が今日、変わる。
この「レシピ連動楽曲」というシステムによって、あなたの練習体験はガラッと変わります。
【Before】孤独な練習
・「これで合ってるのか」という不安
・技術が定着せず、曲で失敗する恐怖
・自分の耳しか信じられない
【After】音楽的な体験
・「できた!」という確信
・美しいピアノ演奏がガイド役
・「この曲を吹けるようになりたい!」という大事な気持ち
・音楽の中で無意識に技術が定着・洗練されて行く。
これまで「基礎練習」と呼ばれてきた、どちらかというと退屈な時間。
それを「素敵な曲を演奏する喜びを取り戻す、充実した時間」へと根本から書き換える。
これが「ホルニストのためのレシピ」が仕掛ける『練習体験の革命』です。
「Op.125 おしゃべリップスラー」で感覚をつかみ、「風が生まれるとき」でその感覚を自分のものにする。
そしてこの「風が生まれるとき」が、プロジェクトの第一弾に過ぎません。
今後、主要なレシピに対応する連動楽曲を、続々とリリースして行きます。
私の設計したシステムが、あなたの「感覚という名の呪い」を解き放つことを願っています。
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