2025/10/11 12:00

「自分はいかにいい加減なアンブシュアをしていたか痛感しました。だから日によって調子の波があり、調子が悪い時、息とプレスで無理くり音を出していたからバテやすいのだな、と。」
これは先日、あるレシピを手にした生徒さんからいただいた言葉です。
あなたもどこか思い当たる節はありませんか?
その日の調子という、得体の知れないものに振り回される毎日。
音が出ない不安から無意識のうちに息やプレスに頼り、力ずくで楽器を鳴らそうとしてはすぐに疲れてしまう。
「もっと息を入れて!」
「しっかり支えて!」
「とにかくリラックスして!」
かつての私もそんな抽象的な言葉にまみれ、ずっと迷路に迷い込んでいました。
がんばればがんばるほど自分の音は個性を失い、楽器を演奏する喜びはいつしか苦しみに変わっていました。
この記事はそんな過去の私と同じように、「がんばっている」にも関わらず出口の見えないトンネルの中でもがいている、あなたのために書いています。
もし今、あなたが自分の音に自信を持てずにいるのなら。
もし、楽器を吹くということがほんの少しでも苦しいと感じるのなら。
それはあなたの才能や努力が足りないからでは、決してありません。
ただ、あなたの身体が持つ最も自然で最も美しい響き。
その「本来の音」に出会うための正しい「鍵」を知らなかっただけなのです。
この度、その鍵が完成しました。
あなたの音の「OS」そのものを再インストールし、あらゆる悩みの根源を解消するプログラム。
Op.168『至高の音色のそだて方』です。
なぜ、あなたの音は「ノイズ」にまみれるのか
長年レッスンをしてきて確信していることがあります。
それは多くの奏者が「自分の音」だと思い込んでいる音は、実は意外と「ノイズにまみれた音」だということです。
音が出ないことへの恐怖、間違った奏法の刷り込み、身体の歪み、精神的なブレーキ…。
これらすべてが「ノイズ」となり、あなたが本来持っている美しい音色を覆い隠してしまっているのです。
Op.168は、この「ノイズ」を発生させる全ての要因を、物理的に実行不可能にするように設計されています。
音を出す前に、まず「息だけを吐く」
この極めてシンプルな第一歩が、あなたの身体から「力み」や「後押し」といったノイズの発生源を強制的に切り離します。
結果として何が起きるか。
5年間以上レッスンに来てくださっていたある生徒は、この練習の直後「聴いたこともない音色が出た」と言いました。
それは彼が初めて自分自身の「ノイズのない音」、言うならば「本来の音」を聴いた瞬間でした。
「感覚」を捨て、「数字」という名のコンパスを持つ
このレシピの心臓部であり、他のあらゆるメソッドと一線を画すのが「息の量に自分だけの数字を割り当てる」というアイデアです。
音楽の世界で使われる「mf」や「p」といった記号は、絶対的な基準のない、曖昧な「感覚」の世界の言葉です。だからこそ混乱し、道に迷う。
しかし、レシピで解説される「私の息の量『3』」は、誰にも揺るがすことのできない、あなただけの「指標」となります。このレシピに取り組む中で守るべきルールは、たった一つ。
「何があっても、最初に決めた息の量(数字)を変えないこと」。
この一つのルールがあなたの音を変えます。
息の量が固定されることで、あなたの身体はその息を最も効率よく音に変換するための最適なバランスを、半ば自動的に探し始めるのです。
認知的な負荷が劇的に下がることで、あなたは初めて自分の身体の中で何が起きているのかを客観的に「観察」できるようになります。
ある高校の吹奏楽部で金管楽器の生徒5名(Tp,Tb,Hr)に試させていただいた際、顧問の先生は言ってくれました。
「『音を出すにはこういうことをしなければならない』と思い込んでいる人にこそ効果のある練習。生徒それぞれが力みのない素直な音を出せるようになっていって、本人以上に他の部員が感動していたのが印象的でした。」
そう。
これは、あなたの「思い込み」という名の、最も根深いバグを修正するためのプログラムなのです。